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『仮面ライダーをつくった男たち』(講談社) [本]

漫画でも何も読まないよりいいでしょう。

仮面ライダーをつくった男たち

仮面ライダーをつくった男たち

  • 作者: 小田 克己
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/04/23
  • メディア: コミック

児童文学作家の名木田恵子氏もサイトで書いておられたけど、最近では「原作」ではなく、
「シナリオ」という表記するのは何でしょうね。これもそうだけど。
話は四話構成。一本はプロデューサーの平山享氏、残り三本は大野剣友会の話。
親も子も読むという点では主役ではない、でも「なかのひと」で奮闘するスタントマンの話は
『マガジン』という雑誌のカラーもあって受け入れられるんでしょうけれども、平山Pもある意
味擁護しづらい点もあるんですよ。
本来ならば松田定次監督の一番弟子として太秦でエース監督になるはずが、会社の路線変
更でテレビプロデューサーとして「ジャリ番」担当。
本人は「任侠映画を撮りたくなかった」と言っているけど、『映画秘宝』2007年10月号で脚本家
・掛札昌裕氏のインタビューによると、自作を試写でさんざんに言われて、完成パーティーも開か
れなかったとか。
そこで「ジャリ番P」に転向。でも、任侠でも時代劇でもジャリ番でも東映ドラマツルギーは一緒な
んですよね。
「主人公が勝つか負けるかではなく、主人公がいかに勝つか」を見せる。
平山氏も「甘い」と言えば「甘かった」かも知れません。
でも、平山氏あってのテレビプロ、制作所だったでしょう。その選択がよかったとも言えます。
牧口雄二氏のような残り方もあったでしょうが。
「少年兵時代の体験」と「監督として残れなかった」「東映時代劇美学を残したかった」。この三点が
平山氏の源だったと思います。
『仮面ライダー』は松田監督の『新吾十番勝負』のオマージュでしょうね。
生まれるべきではなかったのに生まれてしまった新吾、なるべきではなかったのに改造人間となった
本郷猛。暗いタッチから明るいタッチへの変更。
これをなぜ松田監督がシャシンにしたか、牧野家での立場~それは私にはわかりません。
そういう要素が映画としての『新吾十番勝負』、それを一番弟子の平山氏が『仮面ライダー』という形
でプロデュース、最大のヒット作になる。うがちすぎでしょうが。


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